田んぼの中の遺構

こんな奇妙な場所を見つけたのは久しぶりです。田んぼの中に、先の欠けた鉄筋コンクリートが基盤が四本埋もれているのです。鉄塔でも建っていたのでしょうか。
かけたコンクリの中から、鉄筋が顔を見せています。この遺構が現役だった頃は、この鉄筋が鉄柱に繋がっていたように思えます。どうして鉄柱の取り壊しの時に基盤を取り除かなかったのでしょうか。
実は、この記事を書き始めたのはもう何週間も前のことなのです。ここ数週間、私は図書館の資料室に通い詰め、この遺構がある区画がかつて何に使われていたのかという情報を探し続けました。

図書館が閉まっている時間はネットでも情報を探したり、街を歩いて似た遺構がないか調べたりしていました。しかし、いくら調べても有力な情報が出て来ません。

田んぼで作業している人に聞いても借りた土地だからわからないとのことでした。最終的には市役所にまで行きました。市役所ではどこの雑誌の記者なのか聞かれ、ただの趣味だと答えて怪しまれました。

かろうじて教えてもらえたのは市が進めている送電線地中化プロジェクトについての情報でしたが、どの送電線を地中化したなどの情報は手に入らず、図書館の資料室を勧められたことで行き詰まってしまいました。

ただ、このプロジェクトは昭和60年から始まっていたそうで、これは遺構の痛み具合と合致する年代だと思います。

情報が紛失するのが少し早すぎる気もしますが、人が覚えようとしない限り情報はなかったことになってしまうということを身を以て実感しました。

あなたの周りには、後世に残したい情報、ありますか?それはあなたが記録しなければ、なくなってしまうかもしれません。

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